アートホテルステイで優雅にSDGsを体感✨作品も食べ物も素晴らしくサステナブル@パークホテル東京!

30部屋以上のアーティストルームが人気のパークホテル東京(汐留)に、なんと「スイートルーム」の「アーティストルーム」が登場しました!
SDGsを、言葉ではなく感性で体感した宿泊レポートです♪

体験したスイートルームからの眺め。 東京タワーと富士山が見えます。

長坂真護さんの「SDGsアート」とは?

まず、このスイートルームプランの要となるのがSDGsアートを牽引するアーティスト・長坂真護(Nagasaka Mago)さんの作品たち。
でも、あまり聞きなれない「SDGsアート」ってなに?!って思いますよね!

これがとてもよく考えられた、 アートで ガーナの電子廃棄物を減らしながら、 ガーナの環境・貧困問題や人々の健康・教育環境を改善していく仕組みなのです✨

コリドーギャラリー 34(パークホテル東京34階) 「長坂真護展 Still A Black Star」
開催期間:2022 年2月3日(木)~2022 年3月15日(火)

長坂さんがSDGsアートのプロジェクトをスタートしたきっかけは、 なんと、 新聞で見た、 ガーナのスラム街「アグボグブロシー」に山積みになった先進国からの電子廃棄物の報道写真とのこと。

ショックを受けた彼はすぐさまガーナに飛び、 電池の電子廃棄物を活用して制作したアート作品を販売していた収益でガーナの人々を支援することを決意。

ガーナでの長坂さん。電子機器を燃やすことで生計を立てる人々と出会う。

そして、こんなアート作品を生み出します。

電子廃棄物を活用して描かれたガーナの人のポートレート。 ちょっと悲しそう。
目の部分はSONYの電子機器。生々しい!

長坂さんは、 これらの作品を販売して いた収益で、ガーナの人々にガスマスクを 提供したり、 学校を作ったりしたのです。長坂さんが すごいのは、 これを一回で終わらせるのではなく、 このサスティナブルな循環を何度も継続的に実施しているところ。

『「また戻ってくるからね」と言って本当に戻ってきたのはMagoだけだ』 というガーナの人々の言葉にはジ~ン。

天空の理想郷?!パラダイスのようなスイートルーム!

この感動的なSDGsアートたちが、 パークホテル東京34階のコリドーギャラリーに展示してあります。 そしてそのコリドー(廊下)の先にあるのが、 天空のパラダイスのようなスイートルームです。 SDGsアートの効果がバリバリ発揮されて実現した理想郷のような場所♪

このスイートルームに展示してあるお月様の作品たちも、長坂さんが製作したもので、 廊下の電子廃材アートと対をなす重要なアートなのです。電子廃材アートが汚染された環境問題や、 貧困問題を表現しているとしたら、 こちらの「月」のシリーズは、 それらの問題を「浄化」する女神のような存在です。
SDGsアートスイートルームのシンボルになっているのが、この大きな黄金の月。

画面左上が「月」の作品

大きな窓ガラス9枚の向こうに広がる東京のパノラマ風景向かい合うように浮かんでいます。

ベッドルームにも素敵な「月」の作品があります。こちらはメタリックピンクで小ぶりでかわいい。ピンクの月って初めて見たけどとてもいいな。今まで見た中で一番大きいサイズのベッド( 四人くらい一緒に寝られる!) の上から 優しく 見守ってくれる月です。

私もお月様と一緒にアートパワーを発揮するべく、 マネのオランピアパロディシリーズ 「マインピア」(名前がまいこなので!)をキメてみました✨ ※ この辺りは完全に 私の趣味の領域なのでふーんとスルーしてくださいね💦

マネのオランピアパロディシリーズ 「マインピア」
マネの《オランピア》

私は、ホテルに泊まると結構眠れないことも多いのですが、 この日はぐっすり眠れました♪サステナブルアートパワーのご利益だ!!!

SDGsアートとつながっているオーガニックブレックファストで夢心地♪

そしてこのお月様アートは、 次の日の朝のオーガニックブレックファストにつながっていたのです。

明るい日差しが爽やかな25階のアートカラーズダイニングは、 アートルームを手がけたアーティストたちの作品がさりげなく飾られた心地よい空間。以前宿泊したアーティストルームを手掛けた山田純嗣さんの作品を発見。

名画に描かれた情景や建物を立体的に再現して、 名画と同じアングルで写真にした上で 版画やコーティングなど独自の手法で艶やかな作品を生み出している山田さん。 犬小屋と犬くんの絵画とそこから飛び出して来たような立体作品が良い感じ♪

そうこうしているうちに、 これまたアーティスティックに立体的なオーガニックブレックファストが運ばれてきました。 「あっ、 このプレートはスイートルームにかかっていたお月様! 」。 そして黒い枠はサステナブルな竹で作られている!

SDGsアートのストーリーが連綿と紡がれています。なんとこの二段構えのアフタヌーンティーセットのようなお月様とお料理は、今回の長坂真護さんの作品に合わせてオリジナルで作ったとのこと。数ヶ月の限定期間のために!この贅沢さがまさにアートですね。

見てくださいこのきらびやかでクリーンなお料理たち。

「無添加の自家製お肉料理や色鮮やかな有機野菜の数々。メインプレートには”月”に見立てたオーガニックパンケーキをASC認証*1のサーモンと一緒に 」というのですから、徹底しています。
*1  ASC認証とは:水産養殖管理協議会(ASC)による、環境に負担をかけず地域社会に配慮して操業している養殖業に対する国際的な認証制度

お味は?

パンケーキに添えてあるオーガニック生野菜の数々は、 コクがあって美味しい。 クセが際立っているのではなく、 深みがあります。パンケーキに乗っているサーモンがまた、臭みゼロで脂が乗っているのが嬉しい♪

パンケーキがとても薄く繊細で3枚重ねなのが珍しいなと思ったら、 こちらも卵黄卵白を使ってないので膨らみが出ない分3枚ボリュームを出しているそうです。でも、 ふわふわしすぎないで味がしっかりしているこのおいしさはむしろ新鮮。

そして驚愕したのは、 ソーセージもベーコンもパークホテル東京さん手作りだということ! お肉を丁寧にさばいて腸詰めにしたりする、 古き良き製法っていいですね。 子供の頃読んだ「大草原の小さな家」の牧歌的で素朴なライフスタイルが浮かんできました。

塩味が効いていて、 冬場の長期保存にも強そう♪

ゆっくりと鑑賞しながら頂いていたら、 あっという間にチェックアウトの時間(12:00)! また来たい!

自然体でステイしているだけで、SDGsやサステナブルとは何かということが、目や、 舌や手触りから体に入ってくる新感覚体験でした👑

これは、 アーティストたちと協力して、 生きたアートから様々なことを伝えようと熟考を重ねて挑戦し続けてきたパークホテル東京ならではの体験!
3月15日までのチャンスですので、 是非トライしてみてはいかがでしょうか!!

【宿泊プラン概要】
プラン名 : 『THE MOON ~月との共鳴~』
宿泊対象期間 : 2022年2月3日(木) ~ 2022年3月15日(火) チェックイン
ご予約・お問い合わせ : 03-6252-1100 ・要予約(5日前)
プラン内容:長坂真護の代表作「世界平和の月」を展示したスイートルームにご宿泊いただきます。また「月」をテーマにした特別懐石やカクテル、産地や素材にこだわった朝食、環境に配慮したアメニティをご用意。他にはないアート×SDGsな宿泊体験をお楽しみください。
部屋タイプ:スイートルーム(80㎡) 2名様 ¥220,000
※上記料金は、2 名様ご利用時の 1 泊料金です。(消費税・サービス料・宿泊税込)※キャンセル規定有

長坂真護 (NAGASAKA MAGO)プロフィール

スラム街をエコタウンに。 世界最大級の電子機器の墓場と言われるガーナのスラム街“アグボグブロシー”。「サスティ ナブル・キャピタリズムを」合言葉に、この地の貧困問題と環境問題をアートの力で変える 為にアーティストの長坂真護(MAGO)は立ち上がった

1984年生まれ。アパレル会社を起業するが1年で倒産。多額の負債をかかえ、2009年新宿の路上で絵を描き始める。その後、絵を描きながらギャラリーなどへ売り込みを続け、2015年、中国・上海のギャラリーで初の個展を開催。2017年6月、ガーナのスラム街・アグボグブロシーを訪れ、日本を含む先進国が捨てた電子機器を燃やすことで生計を立てる人々と出会う。作品の売上から生まれた資金で、これまでに1,000個以上のガスマスクをガーナに届け、2018年にはスラム街初の学校『MAGO ART AND STUDY』を設立。2019年8月アグボグブロシー5回目の訪問時に53日間滞在し、彼らの新しい希望と生活のために、スラム街初の文化施設『MAGO E-Waste Museum』を設立。この軌跡をエミー賞授賞監督カーン・コンウィザーが追い、ドキュメンタリー映画“Still A Black Star”を製作。アメリカのドキュメンタリー映画アワードImpact Docs Awardで優秀賞4部門受賞。公開へ向けて準備中。2021年4月、伊勢丹新宿店、7月には大丸東京全館での展覧会を成功させ、9月には「MAGO GALLERY」を香港にオープン。今後パリ、ニューヨーク、ロサンゼルスへの展開も決定している。

ギャラリー:MAGO GALLERY YOKOHAMA
http://www.cinq-arts.com

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評者: (KIKUCHI Maiko)

アーティストと交流しながら美術に親しみ、作品の鑑賞・購入を促進する企画をプロデュースするパトロンプロジェクト代表。東京大学文学部社会学科修了。
英国ウォーリック大学「映画論」・「アートマネジメント」両修士課程修了。
2014年からパトロンプロジェクトにて展覧会やイベントを企画。2015年より雑誌やweb媒体にて美術記事を連載・執筆。
特に、若手アーティストのネームバリューや作品の価値を上げるような記事の執筆に力を入れている。

主な執筆に小学館『和樂web』(2021~)、『月刊美術』「東京ワンデイアートトリップ」連載(2019~2021)、『国際商業』「アート×ビジネスの交差点」連載(2019~)、美術出版社のアートサイト 「bitecho」(2016)、『男子専科web』(2016~)、など。

主なキュレーションにパークホテル東京の「冬の祝祭-川上和歌子展」(2015~2016)、「TELEPORT PAINTINGS-門田光雅展」(2018~2019)、耀画廊『ホッとする!一緒に居たいアートたち』展(2016)など。」

https://patronproject.jimdofree.com/

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