岩泉慧『What it is I know not… なにごとの おはしますかは 知らねども』発売のお知らせ

岩泉慧『What it is I know not… なにごとの おはしますかは 知らねども』(eTOKI、2022年)

eTOKIでは、岩泉慧個展「What it is I know not… なにごとの おはしますかは 知らねども」展覧会カタログを出版しました。ぜひご高覧ください。

本書は、2021 年4 月21 日(水)‐ 5 月2 日(日)に、kumagusukuで開催された、岩泉慧個展「What it is I know not… なにごとの おはしますかは 知らねども」の展覧会カタログです。豊富な写真、論考と合わせてその作品の魅力を伝えます。

寄稿
藤原さゆり(アートディレクター/ キュレーター)
三木学(美術評論・色彩研究)

展覧会序文
“ なにごとの おはしますかは 知らねども かたじけなさに 涙こぼるる”

西行が伊勢神宮に参詣した際に詠んだとして知られるこの歌は、東洋の自然観、宗教観を表す代表的な歌とされ、なにもないがそこに佇む“ 気配” や“ 存在” に対して人々はそれを“ 神” として畏敬の念をはらってきました。その存在を東洋の美術ではアニミズム思想の元に花鳥風月や山水等に託して表現してきました。

本展覧会では冒頭の西行の歌に着想を得て、目には見えないが確かにそこに在る“ 気配” とされる存在を、現代において同じように普段目には見えないがあらゆるものに内包されている“ 情報” や“ データ” と同一の事象として捉え、気象データを用いて自然神の象徴としても扱われる山水として表出させています。

作品は2019-2021 年の京都の太陽と月の運行、温度、湿度、大気圧の日々の情報によって形成された仮想の景色です。これらはその地の気候の持つ記憶であると同時にこれから形成されていく未来の山水の片鱗、はたまた胡蝶の夢なのかもしれません。

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